おっさんのたわむれ

2016年04月20日 23:16

おっさん二人でスタジオに入り、一人はとにかく思い付いたままにギターを弾き、歌い、もう一人はドラムを叩き続ける。ライブの予定があるわけでもない。ただ単に大きな音を出して楽しむ。二時間、目的のない純粋享楽の世界にふける。

ライブをしたいとも思うが、スタジオで合わせるだけで満足している自分もいる。まさにWeezerのIn the Gararge的な世界。

定期的にライブをしていた時より、静かな喜びがある。それと同時に、少しの寂しさもある。

ふと、もうあの頃には戻れんのだなあと実感する。

「芸術は時間軸に対して垂直に屹立する」とか言っていたのは稲垣足穂だったかな。音楽も然り。あの頃作った曲は、少なくとも自分自身にとっては今でも意味を持っている。いかに下らない恥ずかしい曲だったとしても、そこに嘘はない。

時間とともに失うものがあれば、逆に得るものもある。過去に戻りたいとは思わない。今のおっさんである自分が感じる楽しみを追求するだけだ。